「MORART」 ”古民家と現代技術の融合”

撮影:倉本あかり

プロジェクト:ラフ・インターナショナル(有)古民家再生プロジェクト
設計監理:赤熊宏紀建築設計事務所+CAMPUS
施工:KOUEI
撮影:麥生田兵吾・倉本あかり
仕上げ(キッチン・袖壁):

京の古民家と「MORART」。

今回は古民家再生プロジェクトへの「」採用事例のご紹介です。

壁・床・天井・家具・什器・水回り・外壁など、使うところを選ばない「MORART」。

MORART
https://www.fukko-japan.com/products/morart.html

MORART特設ページ
https://www.fukko-japan.com/products/morart-special/

今回のプロジェクトは京都府亀岡市に江戸時代から建つ古民家の改修です。

当プロジェクトを担当された赤熊宏紀建築設計事務所 代表 赤熊様より貴重なご意見をいただきましたので、

下記にてご紹介したいと思います。

赤熊宏紀建築設計事務所 代表 赤熊様より頂きましたご感想です(太字)。

●MORARTを採用した経緯について

意匠的にこの空間は既存の梁や漆喰塗・土壁が活きるようなものにしたいと考えていました。また、薪ストーブの設置や古い金属タイル(薪ストーブの下部に施工)を使用したいと言う施主要望もあり、床の墨モルタル仕上げを前提に造作キッチンと背面の業務用キッチンまわりの袖壁及び垂壁に何がいいか考え、濃灰(MT11)色のMORARTを選定させて頂きました。決め手としてはキッチンとして適している素材であり、意匠的にできるだけシンプルなヴォリュームに見せたかったので、タイルのように小口や目地がでないことも魅力的でした。

このように「MORART」の特徴でもある”水回り”に使用できること、また塗り厚が薄いために出隅の納まりや造作がしやすいことが活かされており、モルタルに比べ重量が非常に軽いので、建具に施工しても下地やヒンジなどへの負担も小さく、また1㎜にも満たない塗り厚は建具回りと干渉することなく綺麗に収めることが可能です。

●MORARTを使ってみて

造作キッチン部分は一般的なキッチンと異なり、既存のおくどさんを組込み、薪ストーブの腰壁を兼ねているため下地がコンクリートブロック積と木下地の併用になっています。そのため、複雑な形状の箇所も多いのですがコーキングでにげたりせずにきれいに施工できました。また、建具の面材に左官は塗厚や割れも心配されるため採用しにくいのですがMORARTにすることによって全体として一体感がでるマッシブな仕上がりになったと思います。

MORARTは特殊セメントを主成分とし構成され耐熱性に優れていることも特徴のひとつであり、ピザ窯へ施工した事例もございます。一般的に似たような素材をテーブルトップなどに使用した際、うっかり鍋をおいてしまい素材が痛むといったことがございますが、耐熱性に優れたMORARTに関してはそのような心配もございません。また表面硬度は非常に高いのに弾性も持ちあわせている特殊な製品のため、ある程度の下地の挙動にも追従いたします。

●MORARTを今後のプロジェクトへどう活かせるか?

これまでに公園施設の設計監理の経験や商業施設内のマルシェの屋台のデザイン、現在は可動式家具を中心に構成したサイクルステーションを設計監理しているため、屋根下空間に用いる屋外家具等への利用を検討してみたいと考えています。また、短期的なイベントや実証実験も民間から自治体問わず増えているので、そう言う場面で利用する什器等への活用も同様にニーズはあるのではないかと思います。

MORARTは、壁だけでなく什器等の仕上げの選択肢のひとつして活用することも可能です。またMORARTというとモルタルのイメージが強いのですが、我々の調色技術により無機の素材感を活かしながら、弁柄や藍色などモルタルでは表現しずらい色も調色することが可能です。これによりまた新しいデザインの可能性を拡げることができます。

「京の古民家とMORART」

歴史ある建築、趣のある空間にMORARTという左官材料に現代技術を応用させた新しい素材を使うことで、いままでにない価値ある空間づくりが可能となりました。

今回、設計監理をされた赤熊建築設計事務所 代表 赤熊様より大変貴重なご意見とお写真をいただき心より御礼申し上げます。

赤熊建築設計事務所 http://tsukuru-bldg.com/resident/115/

MORARTを使ったまた新しい空間に出会えることをスタッフ一同楽しみにしております。

皆様方からの貴重なご意見やご感想、また竣工写真などございましたら、FUKKO MEDIAにて適時ご紹介させていただきます!

ぜひこちらまでお問合せください

h.p@fukko-japan.com

今後ともよろしくお願い申し上げます。

MORART
https://www.fukko-japan.com/products/morart.html

MORART特設ページ
https://www.fukko-japan.com/products/morart-special/

  

 

【プロジェクト概要】

京都府亀岡市に江戸時代から建つ古民家の改修。

敷地には元庄屋と言うこともあり母屋や蔵など、10棟が建っており、そのうち母屋を含めた3棟延床面積400m2以上の改修。

主要な居室と2階には昔からの蔵書を保管するためのライブラリーを備える「母屋」、スタジオやゲストルームを備える「ハナレ」、母屋と離れを繋ぐ「浴室」で構成している。長い歴史の中で繰り返された改修の跡を整理し、オリジナルのポテンシャルをより引き出しながら整えるところから思考している。

設備面では母屋は吹抜け擁する大空間の古民家でありながら全館空調とし、夏場は井戸水が屋根面に自動散水されることで冷却され、断熱効果を発揮する。また、古民家の改修において「ハナレ」のスタジオは防音資材によって外部への音を大幅に軽減している。そして、一般的な浴槽の5倍以上の容量のある浴室は、井戸水を濾過機により循環させることで節水対策を講じている。土地柄プロパンガスではあるが、太陽光発電と蓄熱装置により災害時でもある程度生活ができるセミオフグリットを古民家ながら実現している。

プロジェクト:ラフ・インターナショナル(有)古民家再生プロジェクト
設計監理:赤熊宏紀建築設計事務所+CAMPUS
施工:KOUEI
撮影:麥生田兵吾・倉本あかり
仕上げ(キッチン・袖壁):MORART

撮影:倉本あかり
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