準備工程も少なく、短時間で施工完了。DRY TECH(ドライテック)のもうひとつの魅力とは

某住宅(札幌市)/施工:タケザワウォール 住宅駐車場・アプローチ t:100㎜、約40㎡

透水性舗装材DRY TECH(ドライテック)。
年々増加するゲリラ豪雨や線状降水帯の発生、また進路や発生位置が変わってきた台風など、集中的な雨水による水害が日本全国で深刻な問題となっております。DRY TECH(ドライテック)は雨水をそのまま路面から地中へと還元する機能によって水害を抑制する効果があり、また当然ながら路面上に水たまりができないので快適な歩行・路面環境を形成するのは、透水性舗装材DRY TECH(ドライテック)の大きな魅力であり最大の特徴です。ただ特殊なコンクリートであるので、施工性はどうか、また打設(ドライテックは敷きならすので敷設)方法・状況はどうか、一般的な土間コンクリートと比べ時間がかかったりするのではないか、そのようなご質問をいただくことも少なくありません。
今回はDRY TECH(ドライテック)のもう一つの魅力である施工性・施工時間についてご紹介したいと思います。
DRY TECH(ドライテック)公式ホームページ
https://drytech-japan.com/

DRY TECH(ドライテック)の施工風景(印西市)。アジテーター車から一輪車(ねこ)で製品を受け、敷設する。

DRY TECH(ドライテック)は、現場に最寄りの生コンプラントで基準配合を基に製造され、当社の専用バインダー「F材}を混入・混錬してからアジテーター車(ミキサー車)によって現場に配送され敷設します。一見するとよく比較される土間コンクリート(土間コン)と搬入までは全く同じ、強いて言えば透水なのか不透水なのか、その違いしかないようにも思えます。
実際、生コンプラントから配送され打設もしくは敷設されるところまでは全く同じですが、その先の施工については大きく異なりますので、ご紹介したいと思います。
まず土間コンの場合、その準備工程は、水勾配・排水処理設備の計画・設置、路盤の掘削・整生、型枠の設置、目地の計画・設置、メッシュ筋の配置、大まかにはこのような準備工程が必要とされます。
では一方ドライテックはどうでしょう、路盤の掘削・整生、型枠の設置、大まかにこの二つしか必要なく、雨水を地中へ浸透させる透水性舗装材なので当然ながら水勾配の計画および排水処理設備の設置の必要はなく、また透水するからこそ錆の発生にもつながるため、車両の荷重にも耐えうる曲げ強度も得られることからメッシュ筋の必要もありません。DRY TECH(ドライテック)もコンクリートなので、コンクリート製品特有の収縮はおきますが、仕上がりが雷おこし状のために万が一表面にクラックが発生したとしても、骨材と骨材が点で接着しているそのあいだをクラックが走るため、目視ではほとんどクラックを確認することができません。よって目地の設置は、施工上の目地(規模などによって打設箇所を継ぐ必要があるなど)、意匠上の目地以外、ご要望がないかぎり基本的に目地は設けておりません。
つまり準備工程の段階で土間コンに比べていくつかの工程を省くことができるので、時間短縮とともに省力・省コストにつながります。
DRY TECH(ドライテック)公式ホームページ
https://drytech-japan.com/

冨士霊園/DRY TECH(ドライテック)t:80㎜ 140㎡/施工:フッコー(ワイエイケイ)+MIGAKI

いよいよ本施工に入ります。土間コンとドライテック、その違いをご説明したいと思います。
まず土間コンですが、朝一番、例えば8時半、9時から打設スタートのイメージがありますね。そして住宅の駐車場規模でも夕方まで表面を何度も何度も均して仕上げなくてはなりません。それはなぜかというと土間コンはブリージング現象が起きるからです。ブリージング現象とはコンクリート中に含まれる水分が砂や粗骨材など水より比重が重いものがコンクリート中に沈降することによって表面に水が浮いてくる現象です。そのまま放っておくと表面だけに微粒な粒子を含んだ水分が残り、それが乾いた後にレイタンスといって表面に薄膜の脆弱な粉っぽい層を作り、これが問題となります。よってブリージングの加減を見ながら土間屋さんが表面を何度も均すことでレイタンスが残らないようにするため朝一番に打設しても夕方くらいまで収めるのに時間がかかってしまうのです。
一方DRY TECH(ドライテック)はどうでしょう?ドライテックの性状はコンクリートのような液体状ではなく、生コンクリートに使用される5㎜~20㎜程度の大きめな骨材(粗骨材といいます)をF材とセメントが混錬されたセメントペーストにくるまれており、イメージでいうとチョコでコーティングされたチョコボールのような状態の粗骨材がそれぞれ隣同士接着することで連続的な空隙を層内に作り出し路面を構成します。つまり土間コンとは全く異なる性状のため、打設ではなく敷設(ふせつ)といい、アスファルトのように振動式のプレート(コンパクター)で表面を平滑に敷き均して仕上げます。よって液体状のコンクリートと異なりブリージング現象が起こらないため、平滑にプレートで敷き均して作業終了となります。住宅の駐車場規模であれば施工時間は1時間もかからずに終了します。ここが土間コンと大きく異なる点なのです。
DRY TECH(ドライテック)公式ホームページ
https://drytech-japan.com/

つまりDRY TECH(ドライテック)は施工が短時間で終わり、またブリージングを待つ必要がないので施工規模によっては午後からの施工が可能です。午前中は下地の掘削~造成・整地、型枠の設置などを済ませ、午後からDRY TECH(ドライテック)を敷設することができます。時間の無駄なく、準備から施工完了まで完遂できます。またさらに良い点があります。生コンプラントは朝一からの打設が多いために、午前中が一番忙しい時間帯です。つまり午後になると出荷が落ち着いてくるので時間が空いてきます。そこにDRY TECH(ドライテック)の出番です。比較的時間が空いて忙しくない生コンプラントにとっての午後を利用して、DRY TECH(ドライテック)の出荷を依頼できるので、プラントにとっても施工者にとっても、またオーナーにとってもやさしい製品なのです。施工業者さんによっては、2件・3件と掛け持ちをしたりして、とても有効な時間を使っています。
透水性舗装材DRY TECH(ドライテック)は、環境にやさしいだけでなく、製造者や施工者にとっても優しい製品なのです。
フッコーでは、施工指導も行っております。プラント製造から施工まで、多くのノウハウが詰まっております。
より良いDRY TECH(ドライテック)を皆様にご提供できるよう、これからも精進してまいります!
DRY TECH(ドライテック)公式ホームページ
https://drytech-japan.com/

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